TVゲームソフトウェア1位はセガ社のCG格闘ゲーム「バーチャファイター 4」、完成品タイプではセガ社のCGドライブゲーム機「頭文字Dアーケードステージ」。
米国の発明家ジャン・コイル氏の連邦地裁の陪審員は、セガ社が特許を侵害しており、約44億円支払うよう命じる評決し、セガ社は控訴した。また米国でセガ社がアカレイド社を著作権侵害で訴えている事件で、連邦地裁はアカレイド社に対し予備的禁止命令を出した。旭精工はコインホッパーをコピーしていた台湾の元王実業を米国で訴えていたが、元王実業がコピー品を廃棄し、コピーしないことで和解した。AOUは警察庁OBの荒井房義氏を事務局長に採用した。(1992年5月15日号)。
東洋娯楽機は世界初の「スタンディングコースター」を御殿場ファミリーランドに建設、営業運転を開始した。ミッドウェー社提起の訴訟で米国連邦地裁は、アーチック社の「ギャラクシアン」スピードキットは原作を改変するもので著作権侵害に当たるとの判決を出した。米国での「パックマン」ブームが続いており、許諾を受けているミッドウェー社はナムコに感謝状を送った。(1982年5月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.タイトーは4月2日、新音源「Cサウンド」の応用技術を開発、業務用通信カラオケなど幅広く利用すると発表した。FM音源やPCM音源に代わる「Cサウンド」は歴史的には古くからあるが、自由度が大きすぎることなどから一般に知られることが少なかった。しかし米国アナログデバイセズ社がデジタル処理チップ(DSP)を開発、「エクステンデッドCサウンド」となったことから実用化の道が開け、タイトーが応用技術を具体化したもの。従来音源と比べると、生演奏をCD並みの音質で再生しながらテンポを自由に変化させたり、歌い手のリズムを理解した上でその速度に合わせて自動演奏したり、歌い手の音楽性と表現力を評価し採点できる、など大きな特徴がある。ゲームではプレイヤーの操作方法によってサウンドを変えたりできる。
2.SNKの知的所有権を昨年10月末に買い取った潟vレイモアは、アルゼを相手取って3件の損害賠償請求訴訟を大阪地裁に起こしていることが分かった。アルゼでは「内容を検討中」としている。プレイモアによると、アルゼはSNKが開発しプレイモアが所有するパチスロ機「クレージーレーサー」の商標権と著作権をアルゼ「クレージーレーサーR」で無断使用し、同様にSNK「IREGUI」「爆釣」の権利をパチスロ機「爆釣」で無断使用し、また「クレージーレーサー」の権利をPS2用ゲームソフト「アルゼ王国6」の中で無断使用しており、このため計約29億円の損害賠償を求めている。訴訟ではすでに口頭弁論も開始されているとのこと。ただし昨年10月末までにSNKが受けた被害額についてはこれに含まれていないとしている。
3.昨年4月にチャプターイレブン手続きを申請した米国の遊園施設メーカー、チャンス・インダストリーズ社は5月にもチャプターイレブンの状況から脱することになった。同社によると、債務の再編、新設したチャンスライド・マニュファクチュアリング社への移行を内容とする銀行との合意が成立したためで、新会社はこれまでどおりチャンス一族が100%所有している。チャンス社の経営危機の原因は、ファイナンス会社との「メーカー条項」によるところが大きいが、これは変更された。チャンス社は2年前と比べると、従業員数と売上高が半減したが、これまでどおり製品を供給していくとのこと。別会社のチャンス・モーガン・コースター社については変化がない。
4.米国のゲーミング機器展は2年前までGEM社主催のワールドゲーミング・コングレス&エキスポ(WGCE)だけだったが、昨年10月ゲーミング機器メーカー協会(AGA)によるグローバルゲーミングエキスポ(G2E)がスタートしていた。展示会が二つになったため双方の主催者が話し合った結果今年2月、AGAがWGCEを買い取ることで決着した。今年の米国ゲーミング機器展は9月17‐19日、ラスベガスで開催されるG2Eだけとなった。日本ではどうも同じものに見えるらしいが、米国ではゲーミング機器とアミューズメント機器では業界が異なり、市場(一方はカジノなどギャンブル場、もう一方はAMゲーム場)、そして展示会も異なる。
5.タイトーはAM業界でもっとも早く4月25日、02年3月期決算を発表、売上高は前年比12.4%増の70,571百万円、経常利益は3,710百万円、当期利益は2861百万円と2年ぶりに黒字回復した。部門別売上高は、ゲーム場運営が1.0%減の39,420百万円、携帯電話向けなどのコンテンツサービスが117.5%増の9,285百万円、業務用AM機が25.4%増の8,813百万円、家庭用ゲームソフトが65.5%増の6,117百万円、業務用カラオケレンタルが12.3%減の5,119百万円となっている。業務用カラオケ販売はさらに後退した。タイトーは高収益事業を伸ばすことによって、03年3月期は増収増益になると見込んでいる。
6.阪急電鉄は4月9日、遊園地事業からの撤退を発表。神戸ポートピアランドは03年3月末で、日本でもっとも古くからある宝塚ファミリーランドは一部を除いて03年4月、残りは8月末でそれぞれ閉鎖する。神戸ポートピアランドは81年の神戸ポートピア博付属遊園地を受け、81年10月開園し91年のピーク時に163万人を集めたが、95年阪神大震災の打撃を受け回復できなかった。土地は神戸市に返還する。宝塚ファミリーランドは1911年5月に宝塚新温泉として開業、当初から遊戯施設など備え、AM業界の発祥の地ともなり、その後動植物園、歌劇などを加えて発展、60年に現名称となった。歌劇入場者を含めピーク時の74年に252万人が訪れたが、01年は111万人まで減った。跡地は商業施設、住宅などに当てるとしている。
7.ナムコは4月22日、「戦略発表会」を開き、新社長となる高木久四郎氏が「聖域なき構造改革」を進めると述べた。中村雅哉会長は「長い間経営権を持っていたことを反省している。1年前から実質的に高木体制で構造改革に着手してきた」と述べた。高木氏は「家庭用販売とゲーム場運営以外の事業がほとんど貢献しておらず、ゲーム場も利益率が低く、家庭用では大手でなくなった」として、家庭用の徹底強化、業務用の筋肉質化、ゲーム場の収益率向上などを課題に挙げた。業務用では自社ロケでの売上比率を見て、コンテンツ(CT)に連動する小型ビデオとプライズ、メダルゲーム、AMベンダーに開発資源を投入するとしている。
8.「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はセガ社のCG格闘ゲーム「バーチャファイター 4」(15回目)、2位はカプコン/バンプレストの「機動戦士ガンダム・連邦vsジオン DX」。 TVゲーム完成品部門……1位はセガ社のCGドライブゲーム機「頭文字Dアーケードステージ」(3回目)、2位はナムコの「太鼓の達人 2」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はオムロンの写真シール機「らくパラショット」(初登場)、2位は日立ソフトウェア/セガ社の「衝撃美写」。
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業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
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