TVゲームソフトウェア1位はセガ社の格闘ゲーム「バーチャファイター 4」、完成品タイプではナムコの太鼓叩き音楽ゲーム機「太鼓の達人 2」。
米国AMOAエキスポ91を機にAAMA、AMOA、JAMMAのそれぞれ会長による首脳会談が初めて開かれた。10月2‐3日、TRCで開かれたAMショーでは49社が出展、延べ25,000人の業界関係者が訪れた。しかし92年は8月幕張に移すとともに、一般客にも開放することをJAMMAは決めた。家庭用の出品を認めるかどうかについては意見が分かれた(1991年10月15日号)。
ナムコは同社TVゲーム機「パックマン」の無断コピー品を設置営業してきた喫茶店「マイアミ」チェーン(酔心など)を上映権侵害で提訴した。日本アミューズメントオペレーター協会(NAO)は独自の展示会、NAOショーを翌年春にも発足させることで検討し始めた。セガ社の「フロッガー」コピー品についての申し入れに対し、NAOは回答した。遊園地「西仙台ハイランド」が新たにオープンした(1981年10月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1.今年のAMショーはこのところ続いている市場後退を反映し、出展社は前年比30%減の56社で、来場者も3日間で12%減の延べ29,513人(一般公開でない2日間では7%減の延べ20,601人。なお「延べ」となっているのは正確な数字でないという意味)となった。展示された主なTVゲームの新作はセガ社「ルパン三世・ザ・シューティング」、「イニシャルDアーケード」、ナムコ「スマッシュコート・プロ」、「湾岸ミッドナイト」、「ナイス・ツッコミ」、コナミ「剣」、「ジュラシックパークV」、タクミ/タイトー「お天気ころりん」、韓国Mizi社「バグバスターズ」など。高額景品が問題視されるなか、景品限度額を超える商品を即売する出展社がなくならない、など相変わらず問題を露呈した。
2.セガ社とナムコは9月20日、業務用分野での包括提携をしたと発表した。両者の「協調と競争」を前提にコスト構造の見直しと新市場創造を目的とするもので、資本提携ではない。これは昨年12月ナムコの製品物流をセガ社子会社のセガ・ロジスティクスに統合したのを機にセガ社から提案していたもので、7項目合意された。提携内容は、業務用機器の物流から生産、保守サービスなどへの統合拡大、次世代CGシステム基板の共同開発、知的所有権の相互活用、直営ゲーム場でのタイアップ、ブロードバンド向けコンテンツ配信での技術提携、ネットワークシステムでの技術提携など。提携によりかつてない新しい「遊び」を創造すると宣言している。
3.SC遊園(NSA)は9月20日、業界4団体の統合を提言する「業界団体のあり方に関する提言」を発表した。これはJAMMA、JAPEA、AOUとNSAが旧JAA(全日本遊園施設協会)のようなひとつの業者団体に統合することによって、事務局を合理化し会員の負担を軽減しようとするもの。1973年に統合されたJAAは遊園施設、AM、オペレーターの3部会を持っていたが80年に解散、81年から3協会がそれぞれ発足した(うちNAOは風営法問題のあおりを受けて85年に解散し、代わって地方協会の連合会としてAOUが発足した)。現在4協会とも参加する業者の会員数が不況のため減少しており、行き詰まりつつある。
4.タイトーは9月27日、9月中間期業績予想を上方修正した。中間期黒字は3年ぶりで、通期についても3年ぶり黒字を達成する可能性が強まった。修正後の中間期予想売上高は35,000百万円(5月の前回予想では34,000百万円)、経常利益は1,400百万円、中間利益は1,300百万円。主力のゲーム場運営はすでにリストラを終えて好調に推移し、マイカル倒産による影響9千万円も処理できる上、ネット利用のコンテンツ配信が好調だとしている。また携帯電話向け着信メロディー配信に関わる音楽著作権問題が決着し、162百万円を特別利益に計上することになった。同社は通期業績予想を変更していないが、これも好調と見られている。
5.韓国でゲーム機設置営業に関する新法が9月25日に施行された。新法では、これまで禁止されていたシングルロケをはじめて認めたほか、ゲーム場を未成年者が入れない成人向け遊技場と、未成年者でも入れる一般ゲーム場の2種類に分類した点で画期的だとされている。韓国では警察ではなくメディア・レイティング局がこれらの許可制を担当するというもので、設置されるゲーム機の内容によって成人用とそうでないものとを区別するなど、日本の風営法よりはるかに現実的と評価されている。シングルロケでゲーム機はあらゆる年齢層向けでなければならず、1ヵ所2台以下と定められている。
6.米国ジョージア州議会でTVゲーミング機を全面的に禁止する法律が成立し、来年1月に施行されることになった。同州では賭博機を禁じているが、スキルを要するゲームに限り1ゲーム5ドル以下の景品を提供していいとするリデムプションゲームを認めてきた。しかしそれを良いことに、TVポーカーやTVエイトラインなどのTVゲーミング機を50‐100台も設置しギャンブル営業するという違法営業がはびこり、警察による摘発が続いていた。このため州法ではっきりとTVゲーミング機の設置営業を禁止することになったもの。米国でゲーミング機の設置営業が認められているのはラスべガスなどわずかな地域しかない。
7.米国ミッドウェー社は7月下旬に業務用からの撤退を発表しているが、9月5日に第四・四半期と年間決算を発表。4−6月期決算では売上高が前年同期比18%減、純損失が4%減にとどまった。00年7月‐01年6月期では売上高が50%減の16,820万ドル、営業損失が275%増の7,836万ドル、純損失が468%増の6,848万ドルと大きく落ち込んだ。年間の部門別売上高では業務用が51%減の5,088万ドル、家庭用が49%減の11,732万ドルで、業務用だけではなく家庭用でも大きく後退していることが分かる。しかし同社は業務用から撤退し、家庭用ゲームソフト開発に専念している。
8.「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はセガ社の格闘ゲーム「バーチャファイター 4」(3回目)、2位はカプコンの「カプコンvsSNK 2」。 TVゲーム完成品部門……1位はナムコの太鼓叩き音楽ゲーム機「太鼓の達人 2」(3回目)、2位はセガ社の「クラブカート」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位は日立ソフトウェアの写真シール機「劇的美写」(13回目)、2位はイーキューリンク/辰巳の「天使のステージ」。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
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