TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2ver.2000」、完成品タイプではコナミ「サイレントスコープ」。
JAMMA単独主催のAMショー(10月4-5日、TRC)で、画像処理は高度になったがTVゲームで目立ったものは出品されなかった。AOUは9月26日の理事会で、警察関係の社団法人になることを決定したが、会員の地方協会の中には反対するところも出てきた。旭精工は米国ラスベガスに支社を設立した(1989年10月15日号)。
タイトーは「スペースインベーダー」の類似品を製造販売したとして、ユニバーサル(後のアルゼ)を不正競争防止法で訴えていたが、和解したことが明らかになった。インベーダーブームに伴い、自治省は娯楽施設利用税課税を検討したが、見送ることにした。タイトーは大阪ビルを完成させた(1979年10月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1. 今年のAMショーの入場者数は、招待客だけの前半2日間が延べ29,822人(前年は延べ勘定なしで28,024人)で実質減少、一般公開した後半2日間が18,989人(21,428人)と大幅減少した。ショー委員会による法律や規定違反が目立つショーだったが、会場は通路が広くなりやや見やすくなった。出品機で特に目新しいものはなかったが、ナムコ「ミスタードリラー」など従来にないゲームがいくつかあった。また音楽ゲーム機は幅を広げてきた。写真シール機などAM自販機はぐっと少なくなった。
2. 今回のAMショーでは、電気用品取締法に違反する出品が初めて黙認された。スペインのファルガス社が出品した定置型乗物機で、電気乗物はまだ同法の甲種電気用品に指定されている。ショー事務局によると、同社は甲種電気用品で義務づけられている型式認可、例外承認の手続きをしておらず、会場から撤去するとの警告を同社に伝えていたが、出品を黙認した。事務局では「電源を入れなければいい」とか「子どもを乗せなければいい」とか、無意味な説明をしている。
3. 出展予定の叶V声社(東京都千代田区神田、加藤博社長)が9月6日、業務を停止し、自己破産に入ることを明らかにした。関連会社の小売業潟}ルゲ屋と、企画デザイン会社叶V声パブリッシャングも業務を停止しており、3社合計で負債約25億円と見られている。プレイヤー向けの雑誌「ゲーメスト」などを発行していたが、96年3月期をピークに自社ビルを建てた後業績を悪化させていた。AMショーでは出展を取りやめた。なお、内整理に入っていた潟Gヌエムケイは2回目の不渡りを出し、9月16日に銀行取引停止になった。
4. セガ社は海外ATPを代表する英国ロンドンの「セガワールド・トルカデーロ」とオーストラリアの「セガワールド・シドニー」をこのほど手放した。前者は96年9月にオープン、後者は97年3月にオープンしたそれぞれ10,000uクラスの娯楽複合施設だが、入場料を支払ったうえゲーム機、アトラクションの利用料を支払うシステムを採用したため、当初から不評だった。すでに多額の特別損失を計上しており、これらのロケーション処分でこれ以上の損失はないが、利益もないとされている。なお米国の合弁事業、セガ・ゲームワークスは継続される。
5. JAMMAやAOUなど業界団体は将来、社団法人という公益法人から、「中間法人」(仮称)に移行する見込みとなった。法務省の法人制度研究会が9月3日、公益法人と営利法人の中間に位置づけられる「中間法人」について報告書をまとめた。法制審議会の民法部会が検討し、2000年度中にも国会に法案を提出する予定。業界団体は非営利ながら、他に法人格を取得する方法がないため、公益性がなくとも公益法人となり、監督官庁の指揮下に入っていた。中間法人では官庁の監督から離れるが、税法上の優遇措置はなくなる。
6. タイトーは9月21日、9月中間期と通期業績予想を下方修正、4年ぶりに赤字になることを明らかにした。修正後の2000年3月期売上高は650億円、経常損失は29億円、当期損失は32億円と予想されている。同社によると、PS用ゲームソフト「電車でGO!2」が計58万枚と予想を下回ったこと、主力のゲーム場収入は堅調だが写真シール機などのシングルレンタル事業で苦戦したことにより、売上高が予想を下回った。家庭用カラオケ機器で20億円、写真シール機で7億円の評価損を中間期で計上するため赤字となるが、経営は改善される。
7. JAMMA事務局は、98年中の業務用AM機器の販売は前年比9.7%減の1,982億円、オペレーション収入は2.3%減の6,289億円とする実態調査の結果を明らかにした。業務用市場は前年比4.1%減の8,271億円で、2年連続減少したことになるが、現実はもっと厳しいのではないかと見られている。しかも、AM市場減少に関して、JAMMAは何らの対策も示していない点が問題となりそうだ。なお家庭用市場について、同調査報告では0.1%増の10,929億円と見積もっている。
8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー 2バージョン2000」(2回目)、2位はSNK「ザ・キング・オブ・ファイター99」。
TVゲーム完成品部門……1位はコナミのガンゲーム機「サイレントスコープ」(2回目)、2位はコナミ「ドラムマニア」。 TVゲーム機以外のアーゲードゲーム機部門……1位はトーワジャパンの写真シール機「ストリートスナップ」(14回目)、2位はオムロン「透明マジック」。
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