TVゲームソフトウェア1位はSNK「ザ・キング・オブ・ファイターズ99」、完成品タイプではコナミ「ドラムマニア」。
米国の連邦控訴裁判所は、TVゲーム「ダブルドラゴン」基板の平行輸入品を営業使用することが視聴覚著作物の上映権侵害に当たるとして、タイトー・アメリカ社の主張を認める逆転判決を言い渡した。負けたレッドバロン社は最高裁に上告した。米国UATAは、NECの家庭用「ターボグラフィクス16」(PCエンジン)を業務用にして出荷開始した(1989年8月15日号)。
全日本遊園協会(JAA)主催の第17回AMショー(10月19−21日、東京国際貿易センター新館1−2F)では、過去最大の81社(うち非会員10社)が458小間に出展することになった。インベーダーブームの終了で、ユニテック、レックス、同和電気、サンケンなどの倒産が相次いだが、その多くはコピー品のメーカーや、電気用品取締法の認可を得ていないものだった(1978年8月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1. コナミは7月23日、ジャレコに対する仮処分申請を取り下げ、ナムコに対する仮処分を東京地裁に申請した。ジャレコは売り上げ不振を理由に「VJ」の在庫を処分する一方、6月21日にコナミ特許の無効審判を特許庁に申し立てている。このため東京地裁の指示に従い、コナミは対ジャレコ申請を取り下げた。さらにコナミは、「ビートマニア」特許を侵害しているとしてナムコを相手に仮処分を申請した。ナムコは9台しか「VJ」を使用していなかったが、コナミの主張を誠意を持って検討するためという趣旨から、撤去した。ナムコは近く特許の無効審判を求める申し立てをする。なおコナミは、仮処分申請と並行して提起されるはずの本訴をまだ提出していない。
2. 著作権法の一部が改正され、6月23日に公布された。コピープロテクションなどの技術的保護手段を無効化する装置やプログラムを製造、提供する行為を処罰することになり、これは10月1日に施行される。また、「映画」の著作物以外のすべての著作物に関して、「上映権」と「譲渡権」が新設された。「譲渡権」は正規の複製物が市販されたとき、二次的頒布には及ばないことが明文化されている。なお「映画」の著作物についてはこれまでどおりの「上映権」、「頒布権」が認められている。これらは2000年1月1日施行となる。
3. JAMMAの7月14日理事会で、中山隼雄会長(セガ社前副会長)が退任、柿原彬人(よしひと)副会長(テクモ社長)が会長に昇格した。コナミの上月景彦副会長は「VJ」についての対応を不満として5月に理事を辞任しており、理事が2名欠員となることから、セガ社の永井明専務執行役員と泉陽機工の本田重正専務が補充理事に選ばれた。この選任手続きは必ずしも納得できるものではない、との指摘がある。いずれも2000年5月までの任期となる。新任の柿原氏はJAMMAで、89年2月から理事、94年5月から副会長。
4. 米国AMOAはAMOAエキスポ99(9月23−25日、ラスベガス)に備え、事前の入場登録を進めている。8月14日までに済ませておくと、入場に必要なバッジが送られてくるというもので、米欧のトレードショーでは当たり前のこと。ショー当日だと有料で高くつくほか、時間がかかるが、事前なら無料か安い値段でできる。日本のAMショーやAOUエキスポだと、あらかじめ出展者からもらった招待券を当日持って行けば入場できることになり、システムがまったく異なる。なお今年のAMOAエキスポはもう一つのトレードショー、ファンエキスポと同時並行開催となる。
5. 産業用VR展が6月16−18日、東京ビッグサイトで開かれ、三菱プレシジョンは5人乗り「アーク」、富士重工業は2人乗り「DSD」(仮称)とAM用映像シミュレーターが披露された。三菱プレは16人用などすでに8ヶ所に納入した実績がある。富士重が映像シミュレーターを開発するのはこれが初めて。建設用機械のコマツはパワーショベル操作用シミュレーターを展示したが、これはタイトーが業務用ゲーム機として開発する際に参考となっている。同展ではCGゲーム開発のためのモーションキャプチャーなども多数展示された。
6. 米国ウォルトディズニー社は7月12日、インターネット検索大手のインフォシーク社をすでに42%所有しているが、完全子会社化する、と発表した。ウォルトディズニー社は放送部門や小売部門などで10以上のネット事業を進めており、インフォシーク社を含め新会社ゴー・ドット・コムに集約することにより、売上高を倍増するのがねらい。インフォシーク社の経営陣などはそのままとなる。なおロサンゼルス郊外のディズニーランドで、62年以来の「スイスファミリー・ツリーハウス」がなくなり、「ターザンズ・ツリーハウス」が開設された。
7. SNKは7月2日大阪で、6日東京で新作展を開催し、「ザ・キング・オブ・ファイターズ99」(KOF99)などを、オペレーターなど関係者に披露した。今回は国内販売部の森茂樹部長ら販売スタッフが説明会を催したのが特徴となった。「KOF99」はネオジオカセットで7月22日に出荷された。TVゲーム機では米国ミッドウェー社「ハイドロサンダー」、「NBAショータイム&NFLブリッツ99」、アタリゲームズ社「ヴァイパーTRX」など、プライズマシンでは「お花畑だ!ハチブンブン」などが紹介された。
8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲームソフトウェア部門……1位はSNKの格闘ゲーム「ザ・キング・オブ・ファイターズ99」(初登場)、2位はナムコ「鉄拳タッグトーナメント」。
TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのドラムシミュレーションゲーム機「ドラムマニア」(初登場)、2位はコナミ「ダンスダンスレボリューション・セカンドミックス」。
TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はオムロンの写真シール機「透明マジック」(2回目)、2位はメイクソフトウェア「エル」。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
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