TVゲームソフトウェア1位はSNK「武力・ブリキワン」、完成品タイプではコナミ「ダンスダンスレボリューション・セカンドミックス」。
米国任天堂が「テトリス」独占販売権で、アタリゲームズ社を逆提訴。警察庁からの働きかけで、AOUは社団法人化を検討しているが、財政的な裏付けに乏しいなどの反対意見も表明されている(1989年6月15日号)。
半年以上続いた爆発的な「スペースインベーダー」ブームは、社会問題化するに至ったとして、全日本遊園協会(JAA)は6月2日に「自粛宣言」を発表。これは未成年者に深夜遊ばせないなど、常識的な自主規制に過ぎなかったが、業者が自粛するとの印象を与えるものになり、ブームは一挙に冷める原因になった(1979年6月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1. セガ社の中山隼雄副会長は6月29日付けで退任、名誉顧問に就任することになった、とセガ社は5月28日に正式発表した。中山氏はキョクイチ、セガトイズの会長に就任する予定。JAMMAの会長でもあるが、5月18日の通常総会に欠席したことから、注目されていた。中山氏は59年に千葉大学文理学部修了。68年に潟Gスコ貿易を設立、社長になり、79年エスコ貿易がセガ社に買収されたのに伴い、セガ社副社長。83年7月に社長。98年6月から副会長になっていた。JAMMAの会長職はどうなるのか、などは不明。
2. アトラスは4月1日付けで、ユウビスから潟Aピエスを買収した。これに伴い、「遊楽園」以外のユウビスのゲーム場もアトラスのものとなった。アピエスは74年設立のオペレーター/TVゲーム機メーカーのアイ・ピー・エム鰍ェ79年にアイレム鰍ニ改称、94年にメーカー部門を閉鎖したもの。97年7月にユウビスがナナオから買い取り、98年10月にアピエスと社名変更した。現在アピエスは32の直営ゲーム場を運営している。社長にアトラスの松木氏が就任。これに伴いアトラスの原野社長、松木氏はユウビスの取締役を退任した。
3. 任天堂は5月12日、次世代家庭用ゲーム機、コードネーム「ドルフィン」を2000年末の出荷をめざし開発中だ、と発表した。CPUはIBMの「ゲッコー」400MHzを、画像処理用チップは米国アーティック社のフルカスタムチップを使用、メモリーユニットは高速DRAM技術を使用する。ゲームソフトのメディアには、松下電器のDVDドライブ、DVD−ROMを使用する。松下電器と任天堂はデジタルプラットフォーム「X−21」の開発を進める。任天堂は、コピーされやすいとしてこれまでCD−ROMの採用を拒んできており、CD−ROMタイプのゲームソフトが欧州、中南米で氾濫している、と指摘している。
4. 競技用ロボットを政府高官に紹介する「永田町ロボコン」が、4月14日に衆議院議長公邸で開催され、ナムコはマイクロマウス競技用ロボットや教材としてのライントレースロボットを出品。これに小渕恵三首相、堺屋太一経企庁長官らが招かれ、説明を受けた。与野党の国会議員20名で構成される実行委員会が主催したもので、こういうことができるのなら、不当な規制を受けているAMゲーム機を政府高官に紹介、説明する催しも可能だか、そういう企画は聞こえてこない。
5. 米国ではコロラド州の高校生による銃撃事件の衝撃が大きく、銃規制だけでなく、映画、TVゲームなどの娯楽も規制すべきだという声が高まってきた。このため連邦議会では、18歳未満の者が暴力シーンのあるTVゲーム機で遊ぶことを禁じる、という法案を審議中だし、ニューヨーク州、ペンシルバニア州など少なくとも5州の議会でも審議中だ。ウォルトディズニー社は、テーマパーク内のゲーム場から問題となるようなゲーム機の撤去を進めることにした。一方、「暴力シーンのあるTVゲーム機と、実際に起こる青少年の暴力とは関連性がない」という調査結果も一部では発表されている。
6. 米国フロリダ州オーランドで、新しい大型のテーマパーク「アイランド・オブ・アドベンチャー」が5月28日、正式オープンした。「ユニバーサルスタジオ・フロリダ」の隣接地に、ユニバーサルスタジオ社と英国ランクグループの合同事業として12億ドルかけて建設されたもの。「ユニスタ」および「ユニバーサルシティウォーク」とともに、大レジャーランド「エスケープ」を構成することになる。5つの島には「ジュラシックパーク」などの大型アトラクションが盛り込まれており、テーマパークの歴史に残るオープニングとなった。
7. 米国のAM機メーカー協会、AAMAの会長が、これまでのマイク・ルドウィッツ氏(コナミAMオブ・アメリカ社)からロン・カララ氏(レーザートロン社)に変わった。5月16−17日ワシントンDC郊外で開かれた通常総会、役員会を経て決まったもので、人気は2年間。AAMAは米国で春の展示会、ASIを開催しているほか、メキシコのEXIME、インドのアミューズメントエキスポを開催。またIAAPAとともにシンガポールの展示会、AAEを支援するなど、活発に活動している。
8. 99年3月期の公開会社決算が発表されたが、東京ディズニーランドを経営するオリエンタルランドは過去最高の売上高、経常利益を出した。ピューロランドなどを経営するサンリオも、「ハローキティ」人気で業績を回復した。しかし、一般の遊園地の落ち込みは激しい、ゲーム機関係では、家庭用が好調な反面、業務用は大きく後退しており、AM業界は深刻な事態に直面しつつある。ナムコの連結決算では0.2パーセント減収で、経常利益が17.3%減となった。タイトーは7.3%減収で、経常利益が48.5%減になった。昨年巨額の特別損失を出したカプコンは連結で34.1%の減収、経常利益69.4%減ながら黒字に回復した。テクモは25.3%減収で、経常利益が29.9%減となっている。
9. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はSNKのCG格闘ゲーム「武力・ブリキワン」(初登場)、2位はセガ社「バーチャストライカー2
ver.99」。 TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのダンスシミュレーションゲーム「ダンスダンスレボリューション・セカンドミックス」(3回目)、2位はコナミ「ビートマニア・フォースミックス」。
TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はメイクソフトウェアの写真シール機「エル」(6回目)、2位はトーワジャパン「ストリートスナップ」。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
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