TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2 ver.99」、完成品タイプではコナミ「ダンスダンスレボリューション・セカンドミックス」。
米国アタリゲームズ社の子会社、テンゲン社は独占権を持つ「テトリス」の著作権を侵害されたとして、原作者から許諾を受けたとする任天堂を訴えた。タイトーはTVゲームのシステム基板、「F2システム」を発表した(1989年5月15日号)。
東洋娯楽機(現トーゴ)は「ループコースター」を御殿場ファミリーランド、よみうりランドで相次ぎ完成させ、明昌に次ぐ国産の宙返りコースターメーカーとなった。インベーダーブームのため、タイトーの販促用ポスターもが品不足となった(1979年5月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1. SNKとカプコンはそれぞれのTVゲームキャラクターの使用に関しクロスライセンスしたことを明らかにした。当面は格闘ゲーム「キング・オブ・ファイターズ」、「ストリートファイター」のキャラクター対決が、SNKのハンドヘルドゲーム機「ネオジオポケットカラー」で実現、今夏にも出荷されることになる。カプコンはセガ社「DC」用ソフトで同様に開発する。これらを足がかりに次のステップとして、業務用「ネオジオ」用ソフトや「ナオミ」基板用ソフトも考えられる。また将来両社が、まったく新しいシステムやハードを共同企画する可能性も含んでいる。
2. コナミは、オリジナリティを尊重するとしたJAMMA「C&C憲章」に違反して、同社の音楽系ゲーム機を模倣した会員がいるとして3月5日、JAMMAに申し入れた。しかしJAMMAは3月19日、「C&C憲章」は精神規定に過ぎないと回答、問題にしないことを明らかにした。4月22日に開かれたJAMMA理事会では、この対応に間違いがないことを確認した。では何のための精神規定か、単なる飾りかという疑問や批判は当然ありうる。
3. 改正新風営法で午前1時まで営業できる「営業延長許容地域」について、47都道府県のうち栃木、滋賀、和歌山、沖縄の4県は地域を指定していないことが分かった。「8号営業」(ゲームセンター等)について適用があるのは東京、大阪、福岡など27都府県。北海道、愛知、京都、兵庫などでは適用がない。深夜遅くまで営業している「接待飲食等営業」では、この地域内にあれば少なくとも午前1時までの営業は違法ではなくなる。なお「7号営業」の「パチンコ店等」ではほとんど営業延長は関係がない。
4. 英国の遊技機展、ATEIと付属展示会を米国の複合企業、TOIC社が約22億円で買い取る話は、ATEIを支えてきた英国の遊技機業者協会、BACTAが拒否し、流れることになった。4月17日にBACTAが臨時総会を開催し、ATEI売却案に関し反対149、賛成53で否決したため。BACTAの子会社、ATE社は売却することでTOIC社と合意した、と2月4日に発表していた。英国ワールドフェア社は2月以来週刊「コインスロット」、月刊「ユーロスロット」で売却反対のキャンペーンを展開していた。
5. 97年12月にケンタッキー州パデューカの高校で起こった女子高校生射殺事件に関し、犯人の高校生に影響を与えたとして、被害者の遺族は4月12日、損害賠償を求める訴えを起こした。この訴訟で訴えられたのは、映画「バスケットダイアリー」関係の映画関係5社、インターネットのポルノサイト2社、そしてTVゲーム関係23社となっている。TVゲーム関係で訴えられたのは、セガ社、SCE、任天堂、アクレイム、ミッドウェー、スクウェアなど。遺族は犯人の両親、教師も訴えているが、成功していない。
6. タイトーは4月16日、業績予想を下方修正した。ゲーム場経営は経営環境が悪化し、業務用機器販売も低下した。家庭用ではPS用「電車でGO!2」の出荷を3月へ延期したことなどが影響している。5月11日に発表された99年3月期決算では売上高が7.3%減の64,873百万円、経常利益が48.5%減の1,318百万円、当期利益は53.8%減の1,018百万円となった。売上高のうちゲーム場などオペレーション収入は6.7%減の47,103百万円となっている。業務用の株式上場会社ではもっとも早い決算発表である。
7. 博覧会用シミュレーターなどのメーカー、鞄本セルモ(愛知県春日井市、湯村真一郎社長)が2回不渡りを出し、4月6日に銀行取引停止処分となった。負債850百万円。なお既報の潟Pイアンドユウ(K&U)と林謙二社長ら3個人は1月に大阪地裁で破産宣告を受けたが、4月21日に債権者集会が開かれ、K&Uの負債は2,718百万円だったことが判明した。また4月30日以来、トーワジャパン、丸石産業が自己破産申請、ビスコが和議申請している(次号で報じる予定)。
8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー2 ver.99」(5回目)、2位はセガ社「クレイジータクシー」。
TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのダンスシミュレーションゲーム「ダンスダンスレボリューション・セカンドミックス」(初めて)、2位は同じくコナミの「ダンスダンスリボリューション」。
TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はメイクソフトウェアの写真シール機「エル」(4回目)、2位はトーワジャパン「ストリートスナップ」。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
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