TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2 ver.99」、完成品タイプではコナミ「ダンスダンスレボリューション」。
英国ロンドンのATEIで日米の新TVゲーム機が一斉に披露され、アタリゲームズ社の「ハードドライビン」、ナムコの「ウィニングラン」などが注目された。3月初めのAOUエキスポには36社が出展することになった(1989年2月15日号)。
英国ロンドンのATEは、世界的な「スペースインベーダー」ブームを反映するものとなり、類似品が多数紹介された。日本ではアイピーエム、新日本企画などに対する同ゲームのタイトーからの製造許諾が進められている(1979年2月15日号)。
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【ニユースダイジェスト】
1. SNKの家庭用「ネオジオ」向けに連射機能付きコントローラー(操作盤)「ファイティングスティクNEO」と「同U」を無許諾で製造販売し、SNKに約1億2千万円の損害賠償をするよう命じられ、控訴していたホリ電機に対し、大阪高裁は12月21日控訴棄却の判決を言い渡した。ホリ電機は1月6日、これを不服として最高裁に上告した。この民事訴訟事件で大阪地裁は97年7月、SNKが求めた著作権侵害は認めなかったが、不正競争防止法違反を全面的に認め、SNK勝訴の判決を言い渡している。
2. 業績を悪化させていた潟Zタ(本社東京、富士本淳社長)は1月12日、第三者割当増資を通じてアルゼ梶i本社東京、岡田和生社長)の子会社になる、と発表した。99年5月期は2年連続の赤字決算になる見通しで、このためアルゼからの出資を受けることになったもの。アルゼは12億4020万円を払い込み58.12%の株主になり、その上でセタの家庭用、業務用TVゲームソフト開発に参加する形で、かつては業務用大手のメーカーだったアルゼがTVゲーム市場に再参入する見通しとなった。
3. 中古機オークション販売で知られている潟Pイアンドユウ(K&U、大阪府東大阪市、林謙二社長)が1月4日に2回目不渡りを出し、11日に大阪地裁に自己破産を申請した。77年創業、84年設立の販売業者で、店頭用ゲーム機、業務用カラオケ、クレーン用景品などの販売から、TVゲーム機の基板販売、輸出を経て、中古機オークション販売へと進めた。ベンチャー企業として各方面から出資を受けていた。負債総額は不明だか、数十億円になるもよう。
4. 玉造ゲームセンターの峯 久氏(みね・ひさし)が1月14日心不全で死去した。78歳。72年に峯興業を設立、良心的なゲーム場オペレーターとして親しまれた一方、オペレーターの結束にリーダーシップを発揮した。74年に大阪自動娯楽機組合組合長になったのを始め、大阪レジャー機器協同組合理事長、大阪府アミューズメントオペレーター協会副会長、AOU理事、委員長など務めた。93年に脳梗塞で倒れ、リハビリに専念していたが、大動脈瘤なども患っていた。
5. 業界の新年会は、1月6日のAOU近畿地区協議会主催の大阪会合で始まり、前年比21%減の198人が参加した。1月8日にはJAMMA、JAPEA、AOUの三協会主催の東京会合が開かれ、30%減の219人が参加した。いずれの新年会でもゲーム場、遊園地での売り上げ減少からくる景気の大幅後退が話題になった。大阪会合でカプコンの辻本憲三社長は「ゲーム場では工夫が足りない。工夫をしながら頑張ってほしい」など乗り切り策を語っている。
6. 米国の週刊紙「アミューズメントビジネス」の年末号で恒例の「世界の遊園地ベスト50」が発表され、1位から6位までディズニー系が占めた。年間入場者数に基づくランキングで、そのトップは東京ディズーニーランド、以下マジックキングダム、ディズニーランド、ディズニーランド・パリ、エプコットセンター、MGMスタジオとなっている。98年4月にできたアニマルキングダムは10位に入っている。99年には米国レゴランド、ユニバーサル・アイランドなどがオープンする予定。
7. コナミは1月1日付けで欧州の子会社を再編した。業務用と家庭用を完全に区分けするもので、その結果、英国コナミを業務用販売のコナミ・アミューズメント・オブ・ヨーロッパ社と改称、ドイツコナミを家庭用販売のコナミ・オブ・ヨーロッパ社に改称、オランダのアムステルダムにある持株会社をコナミ・コーポレーション・オブ・ヨーロッパ社に改称した。
8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー2 ver.99」(初登場)、2位はカプコンの「ジョジョの奇妙な冒険」。
TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのダンスシミュレーションゲーム機「ダンスダンスレボリューション」(5回目)、2位はコナミの「ビートマニア・サードミックス」。
TVゲーム以外のアーケードゲーム機部門……1位はトーワジャパンの写真シール機「ストリートスナップ」(12回目)、2位はアトラスの「スーパープリクラ21」。
業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。
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