1998年12月1日号

Last updated on November 27, 1998

特報

 改正風営法に伴い総理府令が改正され、風俗営業で必要な添付書類のうち略歴書と医師の診断書が11月1日から、やっと不必要となった。

海外

 米国ウォルトディズニー社は98年度決算を発表、テーマパーク部門は順調な伸びを示した。

 ディズニーランド隣接地では、第2テーマパーク「カリフォルニア・アドベンチャー」の建設がすでに進められている。

国内

 2001年春、大阪に出来る「ユニバーサルスタジオ・ジャパン」の建設が始まった。銀行グループによる融資も決まった。


1998年12月1日号のニュースダイジェスト

米国IAAPA98(ダラス)で、上はモーリスコスチューム社のアトラクション。下はインテル社の小間で(左から)カプコンの岡本吉起常務、ミッドウェストAM社の中西義典社長、カプコンの富長直人氏。IAAPA98については追って報じる予定。

ベストヒットゲームズ

 TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー2バージョン98」、完成品タイプではコナミ「ダンスダンスレボリューション」。

10年前の主なニュース

 米国AMOAエキスポ88(11月3−5日、シカゴ)でウィリアムズ社「ナーク」など新作が披露されたが、日本製TVゲーム基板の並行輸入問題が大きく影響し、市場は混迷の度合いを増しつつある(1988年12月1日号)。

20年前の主なニュース

 米国AMOAエキスポ78(11月10−12日、シカゴ)でアタリ社の巨大フリッパー「ヘラクレス」など日米の新作が披露され、大いに盛り上がった。タイトーは「スペースインベーダー」を出品、世界的大ブームの引き金を引いた(1978年12月1日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. ゲーム場の大部分は風俗営業となっているが、先ほど風営法が改正されたのに伴い総理府令も改正され、その結果添付書類のうち「5年間の略歴書」と「精神病者などでないとの医師の診断書」が11月1日以後必要なくなった。営業者個人または会社役員、営業所の管理者について許可申請の際(またこれらについて変更のあった場合)、住民票の写し、禁治産者などでないとの市町村長の証明書などはこれまでどおり必要で、風営法の基本的仕組みは変わっていない。これらの添付書類は風俗営業者としての欠格事由に該当しないことを審査するための参考資料とされている。

 2. 潟Aイマックス(東京都大田区、今成一雄社長)が11月6日、銀行取引停止となり、倒産した。負債総額24億円。90年設立の家庭用ゲームソフトメーカーで、94年から業務用に参入、96年には「なんでもシール委員会」(ジャレコが発売)を開発した。ゲームスクールのアイマックスアカデミーも開校した。市場の変化に対応しきれず、95年がピークで売上高は次第に減少していた。

 3. 大阪市の第三セクター、潟ー・エス・ジェイは10月28日、2001年春の開業に向けて本格的テーマパーク「ユニバーサルスタジオ・ジャパン」の建設を開始した。起工式には人気俳優のアーノルド・シュワルツネッガーも参加、披露宴で「ハリウッドが大阪にくる。中でもアトラクション『ターミネーター2・3D』は最高だ」と語り、「アイル・ビ・バック」のセリフで締めくくった。銀行グループによる1,200億円の融資も決まり、1,700億円規模の本格的な工事がスタートした。

 4. 松竹鰍ェ95年10月、大船撮影所に100億円かけてオープンしたテーマパーク「鎌倉シネマパーク」は12月16日に閉鎖することになった。3階建ての建物に設けられ、多くのアトラクションとゲーム機は業者に運営を委託していた。しかしオープン当時月平均17万人だった入場者は今年4万人まで落ち込み、回復の見込みがないことが明らかとなり、閉鎖することを11月10日に発表した。このテーマパークは本格的なものとはとても言えなかった、と関係者は語っている。

 5. ナムコは9月中間決算を11月10日発表、減収減益となったほか、通期の業績予想も下方修正した。家庭用ゲームソフトは大きく伸ばしたが、業務用国内が伸び悩んだもの。オペレーション収入は新規オープンなどで微増となった。国内のゲーム場は厳しい経営環境にあり、通期の連結売上高は1,490億円と見込まれている。コナミは11月12日に中間決算を発表、家庭用ゲームソフトなど伸ばし増収となったが、減益。通期では業務用「ダンスダンスレボリューション」などが伸ばすと期待されており、そのため連結売上高見通しを1,010億円と上方修正した。

 6. 米国ウォルトディズニー社は11月3日、9月までの98年度決算を発表、増収減益となった。コストがかかる映画などコンテンツ部門が8%増にとどまったためで、ペイテレビなどの放送部門とテーマパーク部門はいずれも18%増で安定している。なお同社は、ディズニーランド隣接地に計画していた第二テーマパーク「カリフォルニア・アドベンチャー」の建設がすでに始まっており、2000年1月オープンの予定であることを明らかにした。

 7. JAMMAは10月21日の理事会で、業界紙による傍聴取材を禁止することを正式に決定した。主な理由は同協会が公益法人だからとしている。またこの理事会で、正会員の資格がないのに正会員として入会申し込みを事務局が受け付けていることが発覚した。これまで入会している正会員の中にも、正会員の資格(定款では正会員はアミューズメントマシンを製造又は販売する個人又は法人となっている)を持っていないものもいくつかあるが、そこまでは事務局さえも気が付いていないもようだ。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー 2 バージョン98」(8回目)、2位はSNKの「サムライスピリッツ2 アスラ斬魔伝」。 TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのダンスシミュレーションゲーム「ダンスダンスレボリューション」(初登場)、2位はコナミの「ビートマニア・サードミックス」。 TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位は辰巳電子/アトラスの写真カード機「ラブゲッティステーション」(2回目)、2位はトーワジャパン「ストリートスナップ」。

 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。