1997年12月15日号

Last updated on December 13, 1997

特報

 米国セガ・ゲームワークス社が起こしていた「ハウス・オプ・ザ・デッド」並行輸入訴訟は、AMOAらの斡旋で取り下げ、和解した。

海外

 米国で長年の懸案となっていた「新1ドル硬貨」法案が可決、成立し、2000年にも発行される予定になった。

国内

 タイトーが販売先の業者ら28名を招待、鹿児島のホテル京セラで「お取り引きさま感謝会」を催した。

 店頭公開の予定だったプレビは、山一證券経営破綻の影響で公開を中止、来春に延期することになった。


1997年12月15日号のニュースダイジェスト

タイトー「感謝会」で内田博氏(左)に感謝状を渡す中村社長)

ベストヒットゲームズ

 TVゲームソフトウェア1位はセガ社「バーチャストライカー 2」、完成品はナムコ「ファイナルハロン」。

10年前の主なニュース

 IAAPAショー(11月4−7日、ニューオーリンズ)にトーゴ、明昌特殊産業 、ミゼッティ工業が出展した(1987年12月15日号)。

20年前の主なニュース

 電気用品取締法施行令が一部改正となり、TVゲーム機は甲種電気用品として明確化された(1977年12月15日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. 米国でセガ・ゲームワークス社が起こしていた「ハウス・オブ・ザ・デッド」並行輸入訴訟は、AMOAなどの斡旋で和解した。オリン・ハッチ上院議員の10月17日付け声明を受け、10月25日付けで関係者が発表したもので、セガ・ゲームワークス社は今後米国以外でキット販売をしているゲームについては、必ず米国でもキット売りをすることを確約したもようだ。しかし、日本のメーカーの中には、並行輸入を問題とする傾向があり、パラレルウォー≠ェ再び起こる可能性が残っている。

 2. 米国の連邦議会で「新1ドル硬貨」法案が11月13日に可決成立した。これは79年に発行し失敗した「スージー・B・ダラー」に代わる金色の新1ドル硬貨を発行するというもので、早ければ2000年にも実現する。しかし、これまでの1ドル紙幣はなくなるわけではなく、併用される。ゲーム機、自販機などのコインマシン関係の業界は長年、新1ドル硬貨発行を求めてきただけに歓迎しているが、1ドル紙幣が残ることには大きな不満を持っている。

 3. タイトーは11月7日、鹿児島県隼人町のホテル京セラで、同社では初めての「お取り引きさま感謝会」を催した。招かれたのは同社業務用製品取り扱い業者組織、TIT親和会のメンバーら28人で、タイトーの中村紘一社長は、「いつも励ましの言葉を頂いて感謝に耐えない。これまでにない創造的な商品を作っていきたい」と挨拶した。同社は今年、電車運転シミュレーションゲーム機「電車でGO!」を出荷、各地のゲーム場で人気を得ている。12月には家庭用(PS)ソフトも発売される。

 4. 97年9月中間決算が11月中に発表になった。セガ社の中間決算は海外家庭用の大幅後退で大幅な減収減益となったが、通期(98年3月期)では特別損失が減少するため、減収増益になる見通しだ。ナムコは社債転換益がなくなったため増収減益となり、通期も同様となるが、長期的には着実に業績を伸ばしている。タイトーは「電車でGO!」のヒットがあったものの、中間期減収減益で、通期は増収増益の見通し。

 5. コナミの中間決算は増収だが減益となった。いずれの部門も伸ばしており、通期見通しも一段と上方修正した。カプコンは映画部門を縮小したうえで、順調に増収増益となり、通期は大幅増収増益を見込んでいる。テクモは増収増益で、回復基調を固めた。しかし、ジャレコは減収で再び赤字となり、通期見通しをさらに下方修正した。初登場のアトラスは、「プリント倶楽部2」がいぜん好調で、大幅な増収増益となった。

 6. プレビ梶i茨城県日立市、梶格康社長)の株式公開は12月5日に予定されていたが、主幹事の山一證券が自主廃業を申請したため、中止となった。日本証券業協会が11月26日に発表したもので、公募価格も未定だった。プレビでは年内にも代わりの主幹事証券会社を決め、来春改めて株式の店頭公開ができるよう手続きを進めることにしている。

 7. SNKは11月25日、大阪府吹田市の新本社で、また27日に東京支店で新作展を開催。「ネオジオ」用新作ソフト「月華の剣士」、「ブレイジングスター」、そして「ハイパーネオジオ64」用「サムライスピリッツ」など多数披露した。新本社ビル(9階建て、延べ床面積約3,100u)での業務は11月17日に開始されており、その紹介も兼ねたものとなった。旧本社ビルは開発部門(開発ビルがあるがそれでも足りないため)が使用することになっている。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はセガ社のCGサッカーゲーム「バーチャストライカー2」(2回目)、2位はカプコン「ストリートファイターVセカンドインパクト」。TVゲーム・完成品部門……1位はナムコのCG騎乗ゲーム「ファイナルハロン」(8回目)、2位はセガ社「ハウス・オブ・ザ・デッド」。TVゲーム機以外のアーケードゲーム機部門……1位はコナミのシール自販機「プリプリキャンバス」(4回目)、2位はタイトーの「写してちょ!」。

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