2019年6月1日号 Last updated on May 15, 2019
特報
 バンナム、コナミの3月決算、いずれも3期連続最高に。

 SNKの株式、韓国コスダック市場に上場。

海外
 ラスベガスの「ピンボールの殿堂」、規模増して大通り近くに。

 ベルギーのエラウト社、米国の3子会社をフロリダに集約。

国内
 3月決算、カプコンは2期連続最高、ラウンドワンは増収減益。

 丸広百貨店川越店の屋上遊園地、9月に閉園。

 

2019年6月1日号のニュースダイジェスト
  写真は米国アミューズメントエキスポ2019にて、上は米国バンダイナムコアミューズメント社の小間に設けられたVRアトラクション「ウィプレイVR」のセット、下は豪州に本拠を持つ米国LAIゲームス社の小間で「バーチャルラビッツ・ザ・ビッグライド」など。

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30年前の主なニュース

 JAMMAは公益法人としての、社団法人化手続きを進めている。米国テクノス社はNES用ゲームソフト「ダブルドラゴンⅡ」の許諾の有無をめぐり、トレードウェスト社を相手取って訴訟を起こした。アタリゲームズ社はフロリダで第16回DB会合を開いた。(1989年6月1日号)

40年前の主なニュース

 タイトー「スペースインベーダー」は空前のブームとなり、全国各地で社会問題が発生、未成年の父兄同伴義務付け・深夜立ち入り禁止などが論議されることに。許諾版「ジャトレスペクター」を使ったゲーム大会が開催された。店頭ロケ業者団体ASIは解散した。(1979年6月1日号)



【ニュースダイジェスト】

 .バンダイナムコHDは5月9日、19年3月期決算を発表、売上高は8%増の7323億4千7百万円、経常利益は15%増の868億6千3百万円、最終利益は17%増の633億8千3百万円と3期連続最高だった。部門別でトイホビーの売上高は9%増の2428億円、利益は50%増の217億円、ネットワークエンターテインメント(家庭用など)の売上高は4%増の3409億円、利益は5%減の475億円、業務用の売上高は12%増の1014億円、利益は35%増の42億円、映像音楽の売上高は12%増の455億円、利益は33%増の87億円などとなっている。業務用のうち機器の売上高は26%増の356億円、国内外のゲーム場292店の売上高は4%増の668億円。20年3月期は売上高7200億円、経常利益710億円、最終利益500億円を予想している。

 .コナミHDは5月9日、19年3月期決算〔IFRS〕を発表、売上高は10%増の2625億4千9百万円、営業利益は12%増の505億2千2百万円、最終利益は12%増の341億9千6百万円と3期連続最高となった。部門別でデジタルエンタテインメント(家庭用、スマホ用など)の売上高は18%増の1416億円、利益は17%増の438億円、業務用機器の売上高は11%増の278億円、利益は13%増の184億円、カジノ用機器の売上高は5%増の311億円、利益は8%増の47億円、スポーツ施設の売上高は4%減の634億円、利益は31%減の22億円だった。20年3月期は売上高2700億円、営業利益470億円、最終利益300億円と見ている。

 .カプコンは5月7日、19年3月期決算を発表、売上高は6%増の1000億3千百万円、経常利益は19%増の181億9千4百万円、最終利益は15%増の125億5千百万円と2期連続の最高だった。部門別でデジタルコンテンツ(家庭用・PC用ゲームソフト)の売上高は12%増の829億円、利益は22%増の233億円、パチスロ遊技機の売上高は56%減の34億円、損失は26億円(前年は7億円)、ゲーム場は2増1減の37店で、売上高は8%増の110億円、利益は25%増の10億円、その他の売上高は10%増の25億円、利益は28%減の8億円だった。20年3月期は売上高850億円、経常利益195億円、最終利益140億円を予想している。

 .ラウンドワンは5月8日、19年3月期決算を発表、売上高は6%増の1013億千8百万円、経常利益は9%増の112億2千万円、最終利益は15%減の71億5千9百万円と増収だが大幅減益だった。店舗は国内が1増4減で105店、米国が11増で32店の計137店。米国での出店コストがかかった。種類別売上高はゲーム場が10%増の496億円、ボウリング場が1%減の242億円、スポッチャが1%増の134億円、カラオケその他が11%増の109億円。20年3月期は国内で2減の103店、米国で11増の43店の計146店舗になる予定で、売上高1093億円、経常利益116億円、最終利益69億円を見込んでいる。

 .SNK(本社大阪、外山公一社長)の株式が5月7日、韓国KOSDAQ(コスダック)市場で上場されたことが分かった。18年7月期決算は、売上高54億9千4百万円、経常利益36億3千4百万円、最終利益24億7百万円で、3月26日に上場を申請していた。現SNKは2001年8月プレイモアとして設立、旧SNKの知的財産を継承、03年SNKプレイモアに改称、SNKネオジオを吸収合併、09年SNKエンタテインメント設立。15年にパチスロ事業を終え、開発とゲームライセンスに特化し、16年「SNK」のみに改称した。SNKの知的財産を引き継ぐメーカーとして、中国資本のもとにある。

 .米国ネバダ州ラスベガスにある「ピンボールの殿堂」が来年後半にも規模を大きくして、大通りに近いところへ引っ越すことが検討されている。主に黄金時代のフリッパーを集めてゲームをプレイできるようにした「殿堂」の設立者、ティム・アーノルド氏によると、大通りに比較的近い立地にある、ワンフロア―で現在の3倍の約2,500㎡の建物を借り、これまでプレイ用に設置している約250台から、600ないし700台に規模を増やし、需要に応えたいとのこと。ここのピンボールには「ビンゴ」ピンボールは含まれない。

 .ベルギーに本拠を置くエラウト社は、クレーンゲーム機やチケット払い出しリデムプションゲーム機、プッシャー機のメーカーとして知られているが、米国で展開しているグループ3社を今夏、フロリダ州レイクワースに統合することが分かった。移転するのはニュージャージー州にあるエラウトUSA社、コースト・ツー・コースト・エンタプライゼス社、フロリダ州ハイポラクソにあるベンチマークゲームス社。ニュ―ジャージ州にあるピンボール機メーカー、ジャージ・ジャック・ピンボール社(JJP)は含まれないもよう。

 .バンダイナムコアミューズメントが運営する、丸広百貨店川越店(埼玉県川越市新富町)の屋上遊園地「わんぱくランド」が、建物の耐震工事に伴い9月1日に閉園することになった。1968年から中村製作所(後のナムコ、バンナムアミューズメント)が運営してきたもので、テントウムシ型のモノレールや飛行機など複数の遊園施設を備える屋上遊園地は数少なくなり、小型観覧車のある屋上遊園地は全国で、東京・蒲田とここしかなくなった。同社では4月24日から特設会場「メモリアルホール」を設け、閉園まで記念イベントをする。

 .タイトーと福岡地所は4月24日、国内最大級の屋内型スポーツ・アスレチック施設「マリノアアトラクション」(仮称)を共同で開発、今秋オープンすると発表した。福岡地所が運営する「マリノアシティ福岡」(福岡市西区小戸2丁目)内に、タイトーが得意とするエンタテインメントを融合したスポーツ・アスレチック施設を作るもので、建築面積約4000㎡、高さ最大20mのスペースを当てる。既存のアウトレットモール、専門店・飲食店・大型店、観覧車スカイホイール・タイトーステーションに、追加されることになる。

 10.東京ドームシティアトラクションズに3月23日、新アトラクションが二つ追加され、関心を呼んでいる。ひとつは、一周目は前向きだが、二周目は後ろ向きに進むというローラーコースター「バックダーン」で、屋内環境を生かした暗闇の中での走行、演出に特徴がある。阪和興業が担当した。身長1m以上なら乗れる。もうひとつは3D眼鏡をかけ、映像と連動するシートに座り、光線銃で標的を倒すという、トリオテック社製シューティングシアター「ガンガンバトラーズ」。身長90cm以上なら乗れる。料金はそれぞれ820円、620円。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2019