2019年2月15日号 Last updated on February 1, 2019
特報
 英国EAG19で、セガ社「ATVスラム」を披露。

 オリエンタルランド、第3・四半期決算も好調。

海外
 「RWLV」の外観問題、ゲンティング側が折れて和解。

 イオンファンタジー、中国で児童テーマパーク開始。

国内
 バンナムグループで遊技機事業の子会社設立へ。

 北陸レジャー機器が事業停止、自己破産の準備。


2019年2月15日号のニュースダイジェスト
 写真はJAEPO2019で、上は(左から)バンダイナムコアミューズメントアメリカ社のフランク・コゼンティーノ上級副社長、スターンピンボール社のゲアリー・スターン社長。下はバンダイナムコアミューズメントの新作「ジョジョの奇妙な冒険ラストサバイバー」。

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30年前の主なニュース

 英国ATE(ロンドン)ではナムコ「ウィニングラン」、アタリゲームズ社「ハードドライビン」など日米の新ゲームが揃って発表された。第4回目のAOUエキスポ89には36社が出展することに。JAMMAは韓国フィルコ社に商標無断使用を禁じると警告。(1989年2月15日号)

40年前の主なニュース

 米国アタリ社、創業者のブッシュネル会長を解任、キーナン社長が会長に。米国マグナボックス社がTVゲームの基本特許でバリー社を訴え。任天堂レジャーシステムは3種類のゲームを選択できる、テーブル型TVゲーム機「スペースフィーバー」を発売した。(1979年2月1-15日号)



【ニュースダイジェスト】

 .欧州最大のAMショーである英国EAG2019(1月15-17日、ロンドン・エクセル展示場)では、米国IAAPAエキスポに続いて日米などの新製品が注目された。EAGはATEに代わって始まったもので、今回が10回目となる。日系のセガ・アミューズメント・インターナショナル社はバイクを駆る「ATVスラム」までの最新機を披露、バンダイナムコ・アミューズメント・ヨーロッパ社は米国ロウスリルズ社製「ヘイロー・ファイアチーム」、「スーパーバイク3」などを紹介した。フリッパーは米国スターン社製が充実した。中国UNISはエレメカ「ポン」の新キャビネットを紹介した。

 .オリエンタルランドは1月30日、第3・四半期までの9ヵ月(4-12月)決算を発表、売上高は10%増の3,996億4千百万円、経常利益は13%増の1,073億3千3百万円、純利益は7%増の743億6千万円と好調だった。部門別でテーマパークの売上高は11%増の3,328億円、利益は14%増の893億円、ホテルの売上高は9%増の551億円、利益は13%増の150億円、その他の売上高は10%減の117億円、利益は18%増の22億円。入園者数は前年同期を上回り、1人当たりの売上高は若干上回った。通期業績予想は据え置いた。

 .エスケイジャパンは1月15日、第3・四半期までの9ヵ月(3-11月)決算を発表、売上高は34%増の50億7千4百万円、経常利益は191%増の6億8千3百万円、純利益は68%増の6億5百万円と増収増益を大幅に伸ばした。部門別でキャラクターエンタテインメントの売上高は52%増の35億円、営業利益は265%増の5億円、キャラクターファンシーの売上高は5%増の15億円、営業利益は51%増の1億円。通期業績は売上高67億円(10月の前回予想では62億円)、経常利益7億円(5億8千万円)、当期利益6億1千万円(5億円)と大幅に上方修正した。

 .子どもがさまざまな仕事を体験できるユニークな施設「キッザニア」に今年夏、任天堂がオフィシャルスポンサーとなって、東京と兵庫県西宮市にあるキッザニアに出展することになった。同施設を展開するKCJグループと任天堂が1月28日に発表した。任天堂は段ボール模型を操作して遊ぶ「ニンテンドーラボ」を活用、子どもが自分で組み立てた釣り竿やピアノなどを操作して、遊びながらゲーム作りを体験するとしている。対象年齢は3~15歳。任天堂はロンドンのキッザニアに出展しているが、国内では初めて。

 .イオンファンタジーは1月25日、中国子会社であるイオンファンタジー中国が、「遊びと学び」を融合した新業態のテーマパーク「莫莉幻想研究島」(モーリーファンタジー研究島)の第1号店を安徽省合肥市に2月2日オープンする予定だと発表した。発表によるとこの施設は、「学び」傾向の強い科学館と異なり、「遊び」を入口に結果的に「学び」の機会を得るよう設計したもので、日本流のもてなしの考えからくる遊具などを採り入れている。使用面積は約1,600㎡で、「世界観」をメインに、「惑星探査」など9ヵ所ある「コンテンツ」によって構成される。

 .バンダイナムコエンターテインメントは1月23日、遊技関連事業(パチンコ・パチスロ)を分社化して、新会社の「バンダイナムコセブンズ」(金子敬幸社長)を4月1日付で設立すると発表した。発表によると「遊技業界は大きな転換期を迎え、市場では新たなエンターテインメント要素が強く求められており、その環境変化に柔軟に対応できる事業組織として」新たに子会社を設けることになった。バンダイナムコセブンズでは「機動戦士ガンダム」シリーズなど遊技機プロデュースや映像ハードウェア事業で培ったノウハウを活かして、これまでの常識にとらわれない新商品やサービスを提供していくとしている。

 .信用調査会社の調べによると、北陸レジャー機器㈱(石川県小松市木場町、東源太郎社長)が1月15日、事業を停止して、自己破産申請の準備に入った。負債は約4億円。1970年4月創業、78年に法人成りし、ジュークボックス、ゲーム機のシングルロケを加賀温泉郷に展開していたオペレーターで、後にカラオケを品目に加えた。05年開設の「コスモパーク白山」、「コスモランド小松」など直営店もあったが、元来はシングルロケを主体とするものだった。東氏は石川県のオペレーター協会会長など歴任した。3月19日続報=2月18日に申請、金沢地裁小松支部は3月6日に破産手続きを開始した。

 .米国ラスベガスのカジノホテルの外観をめぐる訴訟は、話し合いの結果、建築デザインの相違点を明確にするなどの変更をすることで一転和解、取り下げられた。ウィンリゾーツ社は12月、ゲンティング社が建築中の「リゾートワールド・ラスベガス」(RWLV)の外観について、「ウィンラスベガス」などの曲線状のブロンズ色ガラスなど、トレードドレス(商用デザイン)が盗用されたとして提訴、1月下旬に訴訟が本格的に進められることになっていたが、話し合いの結果、ゲンティング側がウィンリゾーツの主張を認め、デザインを変更することで和解したもの。

 .ユニバーサルエンターテインメントは1月24日、中国の「中旅集団中橋国際旅行社」(上海)との間で、ユニバーサルEグループがマニラで運営する統合リゾート「オカダマニラ」への観光客誘致と、中国とフィリピンとの観光事業の拡大を目的とする、基本合意を結んだと発表した。中旅集団上海中橋国際旅行社は中国の百社を超える旅行会社と旅行専門学校から構成される国営会社で、中国の三大旅行代理店の一つ。ここを通じて中国からの観光客を誘致するのが狙い。すでに基本合意しており、1月25日から4月24日にかけて本協議するとのこと。

 10.サイバーステップ(東証第2部、佐藤類社長)は1月15日、中国の移動通信キャリア「中国移動」の国際サービスを提供する「中国移動インターナショナル」(香港)と専用回線の利用契約を結んだと発表した。サイバーステップは主力サービスとして提供しているオンラインクレーンゲーム「トレバ」の国際サービスに役立てるものと考えられるが、具体的な利用方法などは示していない。同社は「トレバ」アプリのダウンロードがこの日までに1千万件を超えたとし、埼玉県草加市にある千百坪の倉庫が18年12月に稼働開始し、19年5月までには千八百台に達するとしている。




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