2017年1月1日号 Last updated on December 15, 2016
特報
 米国IAAPAショーにバンナム、セガAM、S&S/三精らが出展。

 日本の「PARX」には岡本製作所、泉陽興業/嘉穂が出展。

海外
 米国IAAPAショーで「クルージンブラスト」など新機種多数。

 セガのバカラゲーム機、マカオのカジノで運用実施。

国内
 ナムコ直営店で、「ポケキャラ」出現する「釣りスピリッツ」。

 「実物大ガンダム立像」、3月5日で終了予定に。


2017年1月1日号のニュースダイジェスト
 写真は「テーマパークエキスポ」(PARX)にて、上は岡本製作所の小間、下は泉陽興業/嘉穂製作所の小間で「VRV」を試しているようす。

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30年前の主なニュース

 2回目のAOUエキスポに「出品できない」機種として「ラッキーエイトライン」を追加した。任天堂、「ファミコン」の業務用への改造行為に警告。タイトーは新作展で「ダライアス」など披露した。本紙は米国「リプレイ」と提携した。(1987年1月1日号)

40年前の主なニュース

 米国IAAPAショーに日本から明昌特殊産業が初めて出展、東洋娯楽機「モグラ退治」などを紹介、受賞した。アタリ社は中村製作所のゲーム機「F1」を出品した。JOU11月例会で真鍋勝紀氏が「レジャー空間論」を再講演した。(1977年1月1日号)



【ニユースダイジェスト】

 1.米国IAAPAアトラクションズエキスポ16(11月15-18日、オーランド)には、1,136社(前年は1,066社)が屋内の57万8千平方フィート以上と屋外展示場に出展、過去最大の規模になり、これに世界各国から22,600人(21,200人)のバイヤー(購入決定権者)を含む35,100人(32,900人)の登録事業者が訪れた。米国の家庭用「E3」や業務用アミューズメントエキスポと同様、登録手続きをした業者でない一般客は入場できない「トレードオンリー」のショーで、遊園施設、ハイテク、硬貨作動式などのグループに大きく分けて配置した。日系出展社はフリュー以外いずれも大きな小間を使って継続出展し、米国S&S/三精テクノロジーズは大型の遊園施設、BLDオリエンタルは室内遊具、フリューは米国向けプリント自販機を紹介、米国バンダイナムコ・アミューズメント・アメリカ社と、英国セガ・アミューズメンツ・インターナョナル社は最新の業務用ゲーム機を披露した。

 .【米国IAAPAアトラクションズエキスポ2016の続き】出品されたゲーム機は数多く、主なところではバンダイナムコが「湾岸ミッドナイトマキシマムチューン5DX」、ロウスリルズ社製「ザ・ウォーキング・デッド」、「クルージン・ブラスト」などを出品。セガアミューズメンツは「デイトナ3チャンピオンシップUSA」、「オペレーションGHOSTターゲット・ブラボー」、「レッツゴーアイランド・ドリームエディション」など出品した。米国インクレディブル・テクノロジーズ社は「ゴールデンティー2017」、台湾IGS/中国UNIS(世宇)は「ウルトラレース」を紹介した。モニター画面を使用するリデムプション機では、ロウスリルズ社「スペースインベーダー・フレンジー」、コースタルアミューズメント社「ブレイクアウト」などもある。その他VRゲーム、映像シミュレーター、リデムプション機も多かった。

 .米国ユニバーサル・パークス&リゾーツ社と任天堂が提携、世界3ヵ所の「ユニバーサルスタジオ」テーマパーク内に、任天堂の人気キャラクターとゲームの世界観を再現するエリア建設計画の概略が12月12日明らかになり、新エリアの名称は「スーパー任天堂ワールド」、大阪の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)内に、東京オリンピック2020開催前に最初にオープンする予定になった。世界初の最新鋭ライドアトラクションとインタラクティブ・エリアを含む、2層構造の巨大複合エリアとして、投資額はここだけで500億円の規模になる見通しで、オープン後10年間の経済効果は近畿圏で6.2兆円、全国で11.7兆円に、雇用効果は108万人に及ぶと予想される。米国ハリウッドとオーランドにある2つの「ユニバーサルスタジオ」内にも、「スーパーマリオ」など任天堂のキャラクターがホストになる新エリアが完成する予定。

 .「テーマパークエキスポ」(PARX)と「国際劇場産業展」(THEATEX)が合同で12月6-8日、東京ビッグサイト西4ホールで開催され、泉陽興業/嘉穂製作所、岡本製作所など遊園施設メーカーを含む130社以上が出展、16,629人が訪れた。主催は日本劇場技術者連盟。第2回となるPARXのアトラクションエリアでは、泉陽/嘉穂が映像シミュレーター「VRV」と迷路アトラクションなどを、岡本製作所は恐竜ロボット「テラノザウルス」、メリーゴーラウンドなど実物出品して遊園施設を紹介。KOKADOは小型クレーン機「スマイルベア3」の無料レンタルをアピールした。テレビ朝日メディアプレックスが展示した、HMD使用の映像シミュレーター「VRプレックス」などもある。シアター、アトラクションといった分野から遊園地にアプローチを図るビジネスショーで、JAEPOなどとは趣旨が異なる。

 .ナムコは12月5日、直営店にある、バンダイナムコエンターテインメントの業務用魚釣り体験メダルゲーム機「釣りスピリッツ」で、「ポケモン」が釣れるイベントを、期間限定・直営店限定で実施する、と発表した。これは「釣りスピリッツポケモンver.」のタイトルで12月6日から18日まで催すイベントで、期間中の12時、14時、16時、18時の各60分間、冒頭に大きなモンスターボールが現れた後、通常は現れることのない「コイキング」、「ギャドラス」などの「ポケモン」キャラクターが現れ、メダルゲットのチャンスが増し、まれに現れる「金のコイキング」、「赤いギャドラス」を捕まえると大量のメダルをゲットできるというもの。同資本のメーカーと運営会社にしかできないセールスプロモーションの例で、全国の直営店に設置されている約170台を利用して、ナムコに有利なイベントが実施されることになる。

 .バンダイナムコホールディングス(HD)、バンダイ、サンライズ、創通の4社は、高さ18mの「実物大ガンダム立像」の東京・台場での展示を17年3月5日で終了、撤去することを決めた。その後については新たなプロジェクトを準備中で、詳細は改めて公表するとのこと。「実物大ガンダム立像」は09年7月、「グリーン東京ガンダムプロジェクト」の一環として、臨海副都心エリアの潮風公園に期間限定で展示されたのが最初で、52日間で415万人が訪れた。10年7月には「模型の世界首都・静岡ホビー博」の一環として静岡市で展示。12年4月には「トウキョー・ガンダムプロジェクト」の一環としてダイバーシティ東京のプラザ2F・フェスティバル広場に登場、現在も展示中。プラザ7Fで開催中の「ガンダムフロント東京」も4月5日までの営業となる。型番号は「RG1/1RX-78-2ガンダムver.GFT」と進化している。

 .セガサミークリエイションは12月2日、同社開発のカジノ用ゲーミング機「エキサイティング・バカラ」(6人用)をマカオのコタイ地区に新設された大手カジノ施設に設置、11月11日から営業を開始したと発表した。10月20日からカジノリゾート「スタジオ・シティ」に設置・営業開始になった大小ゲーミング機「シックボー・ボーナス・ジャックポット」に続く第2弾で、大型画面を使用したバカラゲームにBetする(賭ける)ことができ、勝った場合「プログレッシブ・ジャックポット」などネクストゲームに進めることができるのが特徴。両機種とも今年5月マカオで開催された「G2Eアジア2016」に2年続けて出品された。勝負の割合が微妙な設定となるゲーミング機の新機種は、アミューズメントゲーム機の場合と異なり、レベニューシェアを基本とする一定期間試験導入を経てから、採用/不採用が決まることが多い。




 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきましたが、印刷媒体は2002年6月一杯で休刊しました。Copyright ©Amusement Press Inc. 2016