2016年10月1日号 Last updated on September 15, 2016
特報
 SIEが11月に高性能「PS4プロ」と普及型「PS4」発売。

 セガ社新作展で「頭文字Dアーケードステージ・ゼロ」。

海外
 マカオに「パリジャンマカオ」カジノホテルがオープン。

 黒海沿岸ソチに、17年までにカジノ開設の見通し。

国内
 カプコン、「Vive」利用のVR体験を吉祥寺で16日開始。

 タイトー、東北2ヵ所で謎解きイベントを展開。


2016年10月1日号のニュースダイジェスト
 写真はセガ社新作展(大阪会場)で、上は「頭文字Dアーケードステージ・ゼロ」を試しているところ。下は開発中の「ジャングルヒーローズ」。
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30年前の主なニュース

 AOU理事会で中西昭雄会長はカードシステム容認の手続きミスを釈明、謝罪。神戸ポートアイランドに建設中だったコナミ工業の本社ビルが完成した。セガ社はTVカーレース体感ゲーム機「アウトラン」(DX)を発売する。(1986年10月1日号)

40年前の主なニュース

 任天堂の後援で「日本レーザークレー射撃大会」が東西で開催された。中村製作所は米国アタリ社のTVゲーム機「ブレイクアウト」を発売した。東洋娯楽機は「モグラ退治」の改良版「ニューモグラ退治」を発売した。(1976年10月1日号)



【ニユースダイジェスト】

 1.セガ・インタラクティブは9月1日、東京本社で(5日大阪、8日福岡で)新作展を開催、開発中の「頭文字Dアーケードステージ・ゼロ」(17年3月出荷予定)を披露した。新たに店舗対店舗のチーム戦、「新劇場版」を採用したうえ、シリーズ最新作の同ゲームは初めて42インチモニターを使用、クイックステアリングで疲れ難く、世界初のアドバンスドMT(新6速シフト)を採用、Aimeにも対応している。サテライトキャビネットの年度更新プランOP価格は約90万円、ネクストプランは30万円など。このほかフルカラーLED装飾搭載、12月出荷予定の「UFOキャッチャー9セカンド」を出品、開発中の「ジャングルヒーローズ」を参考出品した。後者はピンポン玉を弾に見立てて画面に向け、一定タイム内に機関銃のように撃ち続けるという、子ども向けTVガンゲームで、中国のメーカーが開発中、出荷未定。

 .ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は米国で9月7日、4K画像対応の高性能機「PS4プロ」を11月10日に発売すると発表した。初代「PS4」(13年11月発売、当初約4万円)は、世界で累計4千万台以上を出荷しており、普及版としてサイズが30%小さい「PS4」(約3万円、9月15日)と、高性能機「PS4プロ」(4万5千円)を発売することにしたもの。11月13日発売予定のヘッドマウンテッドディスプレイ「PSVR」とつなげてVRゲームが楽しめるとしている。一方、任天堂は米国アップル社のスマートフォン(スマホ)向けゲーム「スーパーマリオラン」を12月に配信開始すると発表した。アップル社が米国で9月7日発表したスマホ新製品「iPhone7」とともに発表したもので、任天堂のスマホゲームはこのゲームと「どうぶつの森」、「ファイアーエンブレム」のスマホ版の計3作により本格化する見通しだ。

 .カプコンは台湾HTC社のゲーム場用VR製品「Vive」(ヴァイブ)を使用して、東京・吉祥寺の自社ロケで16日から営業開始することになった。「特撮体験VR大怪獣カプドン」というタイトルで、プレイヤーがあたかも怪獣になって街を破壊し、防衛隊と戦いながら、さらわれた子ども怪獣を救い出すというゲーム内容で、破壊された街の被害総額を競うことができるとしている。プレイヤーはHTC社のヘッドマウンテッドディスプレイ(HMD)のほか、両手足に4つのコントローラーを装着する。9月8日にカプコンが公式サイトをオープンして明らかにしたもので、「プラサカプコン吉祥寺店」では1プレイ約10分、うちVR体験は3分ほど。1プレイ500円。13歳以上という年齢制限がある。HTC社は97年設立のスマートフォンなどのメーカー。HTC「Vive」は同社ウェッブサイトなどを通じて市販されている。

 .タイトーは9月2日、同社が進めている「地域創生支援」として東北地方の2ヵ所で「謎解きイベント」を10月に(ひとつは11月まで)開催することを明らかにした。ひとつは15年10月に宮城県大崎市鳴子温泉で開催した謎解きゲームイベント「鬼首(こうべ)の夜」を昼間に再演し、夜は夜の山荘を舞台にした新作「鬼首の夜 弐」を上演する昼夜2部構成で、10月8-10日の3日間開催する。1回定員30人、料金無料。もうひとつは青森県観光企画課内のコンテンツ・ツーリズム実行委員会からの委託事業として津軽地方で開催するもので、石塚千尋原作の人気アニメ「ふらいんぐうぃっち」に沿って、キャラクターとともに弘前市、黒石市、五所川原市、今別町を周りながら謎解きを進めていくゲームイベント。10月29日-11月30日の間、それぞれの会場で開催される。参加無料。開催要領は別途案内する。

 .マカオのコタイ地区に米国ウィン・リゾーツ社グループが42億ドル投じて建設を進めてきたリゾート「ウィンパレス」(客室1,700)が8月22日にオープンしたのに続き、同じコタイ地区に米国ラスベガスサンズ社グループが27億ドルを投じた、2分の一スケールのエッフェル塔を伴う、「パリジャンマカオ」が9月13日にオープンした。「パリジャンマカオ」には3千の客室、150店のショッピングモール、5200㎡のコンベンションセンター、1,200席のシアターなどで構成されている。しかしマカオのカジノ市場は中国政府の綱紀粛正政策により、月別カジノ売上高が今年7月までで連続26ヶ月も前年割れが続いており、市場活性化に貢献するかどうか見ものになっている。マカオ全体の歳入中、カジノ税収は約8割を占めるだけに、カジノ売上の回復を期待する声は強いのだが、さて。

 .ロシアの黒海に面した有数のリゾート地で、14年冬季オリンピック開催地でも知られる、ソチにカジノが来年までに開設される見通しになった。ソチに以前からある、ゴーキー・ゴロドリゾートホテルが9月初めに明らかにしたもので、同ホテルで欧州によくあるリゾートカジノが開設されるもようだ。ロシア連邦では旧ソ連の崩壊に伴い、違法カジノが乱立、大混乱となったが、これを一掃して、国境周辺の4特区にだけカジノ許可ができるようにした。しかし、実際にカジノが開設できたのはまだ少ないことから、ウラジミール・プーチン大統領が14年7月に改正法案を提出、国会がこれを可決して、(係争地の)クリミア半島とリゾート地のソチをカジノ特区に追加した。これを受けてゴーキー・ゴロドホテルが手続きを進め、かなり楽観的な見通しであるが、今年から来年にかけて、カジノ開設の見通しとなったもの。




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