2013年7月15日号 Last updated on Ju1y 1, 2013
特報
 強制調査を受けたインデックスが民事再生を申請した。

 ユニバーサル第三者委員会、賄賂の証拠見つからずと報告。

海外
 香港ディズニーランドに「ミスティックマナー」がオープンした。

 米国「E3」でソニー「PS4」、MSは「Xboxワン」が披露された。

国内

 消費者庁、「空中スライダー」の安全対策を呼びかけ。

 業務用販売の総商が事業停止、自己破産の申請へ。


2013年7月15日号のニュースダイジェスト
写真はIAAPA主催のAAE2013にて、上はバンダイナムコゲームスの小間でバンダイナムコゲームスの(左から)丸山友孝マネージャー、萩原仁常務アミューズメント事業統括本部長、加々見章執行役員副本部長。下は岡本製作所の小間で岡本典之社長、サノヤス・ライドの松川弘営業部長、桜井傑課長。


20年前の主なニュース

 米国連邦地裁は任天堂「NES」用ゲームソフトのコピー品を大量に輸出販売した台湾NEC社とNTDEC社に損害賠償と販売禁止を命じた。オリエンタルランドは第2パークとして「ディズニーシー」検討を明らかにした。8月のAMショーで幕張メッセの4ホールに67社が出展する。(1993年7月15日号)

30年前の主なニュース

 任天堂はカートリッジ式家庭用TVゲーム機「ファミリーコンピュータ」の7月発売を発表した。任天堂は新作展で「マリオブラザーズ」を披露した。フランスでギャンブル機の製造・販売・運営が全面禁止となった。除名されたボナンザはJAMMAを提訴した。大平技研が和議申請した。(1983年7月15日号)



【ニユースダイジェスト】

 .家庭用・携帯電話用ゲームコンテンツを主な業務とするインデックス(東京都世田谷区太子堂、小川(登記上は落合)善美社長)の経営陣が、架空の売り上げなどを計上する粉飾決算をしていた疑いがあるとして証券取引等監視委員会は6月12日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で同社及び関係先の強制調査を開始した。同社は06年6月にアトラスを子会社化、10年5月完全子会社にして、同10月に吸収合併した。売上高の大半はアトラスブランドの家庭用ゲームソフトだが、複数の会社を使って架空取引を繰り返す「循環取引」の手法で売上高を水増しした疑いが出てきたもので、大証は12日の午前中、同社株式の売買を停止、同社も委員会調査に協力すると発表した。だが子会社にいったん商品を販売し、それをまた買い戻すなどの手法で売上高の水増しを図る循環取引を含め、問題のある会計手法は株式の公開・非公開を問わず多くあるとされており、たまたまインデックスは規模が大きく隠しきれなかったのではないかと見られている。7月4日続報=東京地裁は民事再生手続き開始を開始した。

 .㈱インデックス(東京都世田谷区太子堂、小川(登記上は落合)善美社長)は6月27日、東京地裁に民事再生法適用を申請した。負債は約245億円。95年9月設立のコンテンツ配信会社だったが、M&A(企業の合併・取得)を重ねて業容を拡大、01年に店頭市場に株式を公開していた。M&Aでは特にアトラスを06年に子会社化(10年に完全子会社化)、吸収合併して家庭用ゲームソフト開発会社に変化していた。しかし、株式公開会社であるにもかかわらず循環取引で売上高、利益を水増ししていたとして、6月12日に証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反の容疑で強制調査を開始、このため信用が低下、自主再建が困難となった。同社の株式公開を認めていた大証は、そのため株式取引を停止していたが、27日には上場廃止を決定した。インデックスの業務用機器事業はわずかと見られるが、小川善美社長は12年5月以来、新JAMMAの理事になっている。

 .ユニバーサルエンターテインメントは6月21日、フィリピンカジノ計画に伴う贈賄疑惑に関する、いわゆる「第三者委員会」による報告書を受け取ったとして、その要約版を公表、賄賂の証拠は認められなかったと発表した。報告書は主として、フィリピン側に支払われた4千万ドルのうち、①道路所有権解決費用2千5百万ドルは支払う必要がなかったもの、②1千万ドルは貸し倒れを補てんするため元従業員らが資金還流させたもの、また③5百万ドルも経理手続きに反するものであったが、いずれも賄賂性を示すような証拠は認められなかったとしたうえで、賄賂疑惑は同社に適切なガバナンス(経営支配、統治)体制があれば起こりえなかったと指摘、改善するよう提言している(ユニバーサルは26日、海外事業部と子会社に限り指摘のとおりと認めた)。ただし報告書では、カジノ規制当局首脳の側近と報じられたロドルフォ・ソリアーニ氏や、多額の送金に関わった元従業員らからヒアリングできていないなど限界があり、近く第二次委員会が発足、調査を継続する予定だ。

 .ソーシャルゲーム大手のグリーとディー・エヌ・エー(DeNA)は6月28日、ゲーム開発メーカーからのコンテンツ供給を巡って争っていた訴訟について、双方が合意、和解したと発表した。両社とも和解条件は明らかにしていない。グリーはKDDIとともに11年11月、DeNAがゲーム開発メーカーに圧力をかけてゲーム供給を妨害しているとして、不法行為による損害賠償請求訴訟を起こした。これに対しDeNAは取引妨害を続けているとの風説を流されたとして12年1月、グリーとグリーの田中良和社長に対し名誉棄損の不法行為による損害賠償請求訴訟を起こしていた。両社はグリーが配信する「釣り★スタ」の著作権がDeNAによって侵害されたとするグリーの訴訟でも争っていたが、知的財産高等裁判所が12年8月に著作権侵害を認めない逆転判決を出し、最高裁も今年4月上告を退けたので、グリーの敗訴が確定したいきさつがある。

 .家庭用TVゲームの世界的展示会である米国「E3(エレクトロニック・エンタテインメント・エキスポ)2013」は6月11-13日、例年通りロサンゼルスCCで開かれ、おおむねプラットフォーム(本体)を展開する3社は西館、ゲームソフトメーカーは南館に分かれて展示、本体メーカー2社は前日の10日に次世代機を発表した。うちソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は「PS4」を初めて公開、年内に日米欧市場向けに約400ドル(3万9千円)で発売すると発表、また米国マイクロソフト社は「Xbox One」を欧米など31ヵ国で11月に500ドル(4万9千円)で発売すると発表した。昨年12月に「WiiU」を発売したばかりの任天堂は例年通り小間を出したが、説明会は行わなかった。しかしこうした専用機向けソフトより、スマートフォンなどの端末を利用するゲームソフトが市場で勢いをつけており、いずれもがその対応に追われている。

 .米国マイクロソフト社は11月に発売予定の次世代機「Xbox One」に利用制限を設けるとしてきたが、6月19日にその方針を転換、制限を撤廃すると発表した。同社はそれまで、同機でプレイするには24時間ごとにオンライン認証しなければならず、中古ゲームの貸し借り、転売などもできない(ただしソフトメーカーが決める料金を支払う場合のみプレイ可能)としてきたが、一般の消費者から不満の声が上がっていた。そのため同社は方針転換し、最初の設定でインターネットに接続すれば、後は接続なしでディスク版のゲームソフトをプレイできる、中古ゲームソフトの貸し借り、転売もできる、と「Xbox360」と同様なんの制限も付けないことを明らかにした。SCEは「E3」前日の10日に次世代機「プレイステーション4」(PS4)を発表、中古ソフトが使用できるし、インターネットへの常時接続も必要ないことを明らかにして、拍手喝さいを浴びている。

 .香港ディズニーランドの新エリア「ミスティックポイント」に5月17日、新アトラクション「ミスティックマナー」(マナーは邸宅、マンションの意味。中国語では「迷離大宅」)がオープンし、ディズニーファンの注目を浴びている。冒険家ヘンリー・ミスティック卿が世界各地で集めた美術品を展示する博物館の中を見学する、という設定のアトラクションで、まず途中のコレクション展示室で事件解決へのヒントを蓄えた上で、前後3名の6人乗りダークライド(電磁カー)4台セットに乗って進行、ヘンリー卿と猿のアルバートが登場し、いろんな動作をするため思わぬ方向へとストーリーが展開していくもので、これまでのディズニー・パークで経験したことのない、まったく新しいコンセプトの構造物、キャラクター、特殊効果を楽しむことができる。コース(約5分間)は2つあり、全部楽しむには何回も訪れねばならない。外観も「ホーンテッドマンション」に引けを取らないほど独特のものとなっている。

 .オーストラリアのシドニーから北へ90km離れた、湿地帯と海岸の町ワイオングに、中国以外では最も大きな仏像を含む、中国をテーマとしたテーマパークの建設計画が着々と進められている。オーストラリア・チャイニーズ・テーマパーク(ACTP)が計画を担当している新たな観光名所作りで、昨年末1千万豪ドルで買い取った15.7haの用地に、巨大な仏像を設置する9階建てのお寺、故宮(紫禁城)のレプリカ、中国文化をテーマにした4D映画館、ろう人形館などを設ける計画。総工費5億豪ドル(約450億円)かけて14年着工、15年開業の予定。計画には「パンダパラダイス」というゾーンもあるが、生きたパンダが来る見通しはない。中国からの観光客を集めることを目論むテーマパークで、ワイオングのダグ・イートン市長が団長となって5月にも、計画を進めるための代表団が中国に派遣された。単なる観光地ではなく、中国人の好きな買い物、食事、カジノ、エンターテインメントを集結したものになるとされている。

 .ワイヤーにぶら下がって滑空するという遊具「空中スライダー」について、消費者庁は6月17日、同じような施設を管理する管理者らに安全対策を講じるよう要請、また消費者に注意を呼びかけた。今年2月、富士山麓の遊園地「ぐりんぱ」の空中スライダー「モモンガトライアングル」で起こった事故(4月1日号参照)を機に、国民生活センターに調査を依頼、その結果を踏まえたもの。消費者庁によると、身に着けた安全ベルトと滑車につながるワイヤーベルトを結ぶ開閉式の金具「カラビナ」が通常なら開くことがないのに、ベルトが挟まるなど閉じてなかった可能性が強いことが分かった。同様の遊具は全国に約45ヵ所あるという。そこで、事故自体は警察が調査中で原因はまだ特定されていないが、事業者など管理者はこれらの安全性を確認するよう、また消費者も自ら安全を確認するよう求めた。

 10.信用調査会社の調べによると、㈱総商(愛知県岡崎市井田西町、木村安子代表)が6月27日、事業を停止して弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。申請は7月中になされる見通し。負債は約11億円。総商は74年7月に設立された業務用AM機器の販売会社で、地元にゲーム場「ユーファクトリー」や東京などで韓国料理店「ハヌリ」を経営していた。08年6月期の売上高は21億5千4百万円だったが、12年6月期では11億6千2百万円と下落、約3億円の赤字決算になっていたとのこと。元社長の木村雅三会長は旧JAMMAの理事、副会長を歴任、現在は新JAMMAの顧問となっている。11月25日続報=名古屋地裁岡崎支部は11月14日、破産手続き開始を決定した。



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