1999年2月1日号

Last updated on January 16, 1999

特報

 SNK「ネオジオ」の無断コピーソフトを販売していた中国・広州市の4業者が一斉摘発された。同様に、台湾・台北市でも大掛かりなコピー品製造工場が摘発された。

海外

 米国のウォルトディズニー社は、テーマパークス&リゾート部門を「ウォルトディズニー・アトラクションズ社」(WDA)として再編した。

 WDA社の一部門、ディズニー・リージョナル・エンタテインメント社はシカゴに続く3ヶ所目の「ディズニークエスト」をフィラデルフィアに建設することにした。

国内

 AOUエキスポ99(2月17−18日、幕張メッセ)の出展申し込みによると、前年と同数の68社が前年比7.7%減の939小間に出展することになった。うち1社1小間を申し込んだK&Uはすでに倒産している。


1999年2月1日号のニュースダイジェスト

中国・広州で摘発された4社のうち偉興(上)と曙光(下)での捜査のようす

ベストヒットゲームズ

 TVゲームソフトウェア1位はカプコン「ジョジョの奇妙な冒険」、完成品タイプではコナミ「ダンスダンスレボリューション」。

10年前の主なニュース

 反独占訴訟を提起した米国アタリゲームズ社に対し、米国任天堂は契約違反、商標法違反、不正競争行為で反訴、全面対決の姿勢に。警察庁は見解統一を図るため、「筐体のないドライブゲーム機等」模擬操縦ゲーム機も風営法の「8号営業」対象外である、とする通達を出した(1989年2月1日号)。

20年前の主なニュース

 米国アタリ社のノーラン・ブッシュネル会長は新年展望で、「このビジネスは恐慌の時代に生まれ発展してきたことを忘れてはならない。景気が後退すればかえって娯楽産業は栄える。人々はいつの時代にもポケットマネーを持っているものなのだ」など語った(1979年1月15日号)。

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【ニユースダイジェスト】

 1. 中国・広州市の工商行政管理局(AIC)は12月2日、SNK「ネオジオ」の無断コピーソフトを販売していた4業者を一斉摘発し、コピー品55個を押収した。摘発されたのは同市の華南遊戯機、曙光遊戯機、偉興遊戯機、佳樂電子遊戯機で、「メタルスラッグ2」や「キング・オブ・ファイターズ94」などの無断コピーソフトを販売目的で陳列していた。中国広東省では98年6月、広州市と番禺市で華立電子などを一斉摘発し、コピー販売業者に打撃を与えたが、その後もコピー品が出回っていることから2回目の摘発となった。

 2. 台湾の台北市警察は12月19日、SNK「ネオジオ」の無断コピーソフトを大量に製造していた文山区三番街の優遊開発有限公司(樂樺電子公司、劉守利社長)を摘発、「キング・オブ・ファイターズ98」、「ネオジオカップ98」などの無断コピーシール30,719枚、無断コピーソフト3,695個、無断コピーソフト製造用の生基板219枚、ケース990個、注意書きシールの無断コピー品約10,000枚などを押収した。SNKが商標権侵害、著作権侵害で告訴していたもので、ここだけで無断コピーによる被害は数10億円になると見られている。台湾のコピー工場摘発は中国のコピー品販売業者に大きな動揺を与えた。

 3. 米国のウォルトディズニー社は12月11日、同社のテーマパークス&リゾート部門を「ウォルトディズニー・アトラクションズ社」(WDA)として再編、ディズニーランド社社長だったポール・プレスラー氏(42歳)をWDA社社長に任命した。これまで同部門の責任者だったジャドソン・グリーン氏は会長になった。WDA社は世界3カ国のディズニーテーマパークとDRE社、開発部門などを集約する。DRE社は「ディズニークエスト」の2店目を今年夏シカゴに開設するが、3店目は来年夏フィラデルフィアに開設することになった。

 4. AOUエキスポ99(2月17−18日、幕張メッセ)の出展申し込みは12月15日に締め切られた。その結果前年と同数の68社が前年比7.7%減の939小間に出展することになったが、うち1社1小間を申し込んだK&Uは1月4日、2回不渡りを出し倒産しており(続報の予定)、67社938小間になる見通し。また理由は明らかではないが、従来行われてきた開会式は今年から廃止され、初日夜の「AOU懇親会」は運営委員会主催の「エキスポパティー」に変更されている。

 5. JAMMAは12月17日開催の理事会で、前回(10月21日)理事会で承認した「健全化を阻害する機械基準」改正案を取り消し、起案した倫理部会(金沢義秋部会長)に差し戻した。この理事会にはいつもどおり通産省・産業機械課から3名出席している。「機械基準」改正は、18歳未満の者に使わせないゲーム機という概念を持込むなどしたもので、これにAOUが強硬に反対しており、実施できないことが明らかになったため、と説明している。同理事会では、「アジアAMショー」を継続しないという意見が出されが、結論を次回に持ち越した。

 6. 東京の臨海副都心で大規模なAM複合施設の建設が進められているが、8社による運営協議会は12月16日、同施設全体を「パレットタウン」と命名したと発表した。「パレットタウン」内には、SNKが屋内型テーマパーク「ネオジオワールド東京」、屋外でサノヤス・ヒシノ明昌が直径100mの大観覧車、トーゴがタワー型スリルライドを設置するほか、各種商業施設、自動車テーマ館が設けられる。99年3月オープンの予定で、年間12百万人の集客を見込んでいる。

 7. 大阪・梅田に複合商業施設「HEPファイブ」が11月28日オープン、建物と一体化した大観覧車に人気が集まっている。これはサノヤス・ヒシノ明昌製で阪急パーキングが運営するもの。最高部の高さ106m。4人乗り52台のゴンドラは1周15分で1人700円。11時から23時までの営業。「HEPファイブ」8−9階にはセガ社の7店目のATP「梅田ジョイポリス」(計3,500u)が同時オープンし、新登場「ドリフトカート」などのアトラクションとゲーム機、AM自販機などで人気を集めている。

 8. 「ゲームマシン」チャートから。TVゲーム・ソフトウェア部門……1位はカプコンの格闘ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険」(初登場)、2位はセガ社の「バーチャストライカー2バージョン98」。 TVゲーム・完成品部門……1位はコナミのダンスシミュレーションゲーム機「ダンスダンスレボリューション」(4回目)、2位はコナミの「ビートマニア・サードミックス」。 TVゲーム以外のアーケードゲーム機部門……1位はトーワジャパンの写真シール機「ストリートスナップ」(11回目)、2位はアトラスの「スーパープリクラ21」。

 ◎ 業界紙「ゲームマシン」は1974年以来、TVゲーム機を含む業務用アミューズメントマシン、遊園施設などに関する業界ニュースを、月2回のペースで伝えてきました。